KI'M A TRIPPER(by「TIES」)


ボロボロのワゴンに機材を詰め込み。
無駄なものは持たないよ。
少しの着替えとブーツと革ジャン、それがあれば万事OK。
後ろのアンプの上に小さなカバンを放り込んで、さぁ出掛けようROCK TRIP。

運転手はあたし。
カセットしかついてないカーステにお気に入りのゴキゲンテープを突っ込んで。
キーを回し、エンジンをかけ、思いっきりアクセルを踏む。
助手席にはのの。
上機嫌で歌い、汗じみたスティックを握りダッシュボートで即興ドラミング。
クソやかましいけど悪くない。
リアにはかおりんとごっちん。
クールなギタリストは、いつものようにマリア様の微笑であたしたちを見て笑ってる。
攻撃的なシンガーは、そういつものこと。
車が走り出す前にとっとと夢の中。

トップスピード休みなしに走り続けて、どこかの街のどこかのライブハウス。
冷えたスープとカフェインを腹にぶちこんで。
夜になれば飽きずにSHOW TIME。

カウント4ではじけるステージ。
あたしのベースはブンブン唸る。
のののドラムは「どうだまいったか」と言わんばかり。
かおりんのギターはマリア様の顔でぎゅんぎゅん尖る。
それにごっちんの眠りを覚ました野獣の声が重なって。

これがあたしたちのENTERTAINMENT。
一瞬だけのON TIME。

それが終わればZIP GUNみたいにまた次の街へ。

場末の安クラブ。
規則だらけのホールだって。
お呼びがかかれば地の果てまでも。

ぎゅうぎゅう詰めのワゴンにゆられ。
疲れた体を引きずって。
I'M A TRIPPER

街から街へ。
待ってるヤツらにROCK SHOW。

これがあたしのお気に入り。
これがあれば満足さ。


おわり


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